2026年10月2日のALL-IN GAS勉強会では、メンバーだけが使えるWebアプリの話から、Google Cloudに話題が広がりました。

参加者から出たのは、GASやGoogle Workspaceとの関係、そして別契約や追加料金が必要なのかという質問です。

Google Cloudは、アプリの実行やデータの保存など、開発に必要なサービスを選んで使うための基盤です。GASと組み合わせることもでき、料金は使うサービスや利用量によって変わります。

ここでは勉強会の質疑をもとに、Google公式資料で確認した説明を補いながら整理します。

Google WorkspaceとGASとGoogle Cloudの違い

Google Workspaceは業務アプリ、GASは自動化するコード、Google Cloudはアプリ実行・データ保存と示した役割の図。Cloud RunとDBの例を描いた、役割を簡略化したイメージ。

Google Workspaceには、Gmailやドライブ、スプレッドシートなどの業務用アプリがそろっています。Google Apps Script、通称GASは、それらをつないで業務を自動化したり、Webアプリを作ったりするための開発環境です。ブラウザでコードを書き、Googleのサーバーで動かせます。[1]

Google Cloudでは、アプリを動かす環境やデータベースなどを、自分の用途に合わせて組み合わせます。たとえばアプリの実行にはCloud Run、時刻や間隔を指定した定期処理にはCloud Schedulerというサービスがあります。GASを使う人にとっては、必要な機能を追加するときの選択肢になります。[2][3]

GASにプロジェクト番号を入れる意味

勉強会では、GASの設定画面にあるGoogle Cloudプロジェクトの番号も紹介されました。

実はGASは、最初からGoogle Cloudプロジェクトと紐づいています。通常はGASが自動作成する「デフォルトのプロジェクト」を使っているため、利用者が意識する機会はあまりありません。

APIや認証に関する設定を自分で管理したい場合は、自分で用意する「標準プロジェクト」へ切り替えます。その際に使うのがプロジェクト番号です。番号を入れるだけで、メンバー限定のログイン機能まで完成するわけではありません。誰の利用を認めるか、その確認をアプリでどう行うかは、別途設計と実装が必要です。

また、プロジェクトの切り替えでは利用者の再承認などが必要になります。動いているアプリの設定を変える前に、公式の注意事項を確認してください。[4]

別料金になるのか

Google WorkspaceとGoogle Cloudは、請求先アカウントが別です。Google Cloudの利用料は、Cloud側の請求設定と利用状況で確認します。[5]

Google Cloudには、対象サービスを一定量まで無料で使える枠があります。ただし、無料枠の利用にも請求先アカウントが必要です。有料アカウントでは、無料枠や適用されるクレジットを超えた分が課金されます。

初めての人向けの無料トライアルは、この無料枠とは別の制度です。トライアルから有料アカウントへ自分で切り替えるまでは、料金は請求されません。[6]

Google AIの契約についても質問がありました。現在はGoogle AI ProやUltraに、Google Cloudの利用料に充てられるクレジット特典があります。対象や適用条件を確認したうえで使い、Google Cloud全体が定額で使い放題になるとは考えないようにしましょう。[7]

小さなアプリでも設定によって料金は変わる

勉強会では、Cloud Runの料金にも話が及びました。アプリを動かすサービスですが、使えば必ず24時間分が課金される仕組みではありません。

Cloud Runのサービスには、リクエストベースとインスタンスベースの課金方式があります。前者は主にリクエストの処理中と起動・終了時、後者は実行環境であるインスタンスの起動から終了までが課金対象です。動かしておくインスタンスの最小数は0に設定できます。[8]

ただし、最小数を0にしても、利用量やデータ転送、関連サービスによって料金が発生する場合があります。「個人利用なら必ず無料」と決めつけず、使う構成の料金を確認しましょう。[9]

始める前には予算アラートを設定すると、費用の増加に気づきやすくなります。ただし、アラートだけで利用や課金が自動停止するわけではありません。[10]

まずは追加したい機能を一つ決める

GASで作った仕組みを、最初からすべて移す必要はありません。今のアプリで困っている処理や追加したい機能を一つ決め、使うサービスと費用を調べるところから始めると、選択肢を絞れます。Google Cloudを学ぶ目的も、自分のアプリに必要な範囲で具体的になります。

公式参考資料